ちょっとそこまで

麦チヨ子のなんでもない日常

やりたいこととできること

 こんばんは、麦 チヨ子です。

 いきなりですが、わたしは、中学三年間だけ吹奏楽部に所属していました。担当の楽器はアルトサックスでした。筋肉体操でブレイク中の武田真治さんが演奏しているのがまさにそれです。

 今でもふと思い出すのは、中学三年生のときに行われた、演奏会の選曲を行うミーティングのことです。演奏したい曲を各々挙げていくミーティングだったのですが、そこで顧問が言った「“やりたい曲” と “できる曲”は全く別」という言葉。その言葉が、今でもなんとなく記憶の片隅に残っているのです。

 そのときは、(やりたいんだからやらせてくれよ。)(今はやれなくてもやれるようになるために練習するんじゃねーの?)なんてことを考えたりしていましたが、上下関係の厳しい部活だったので、顧問の言葉に異論反論を唱えることはできず、結局そこで各部員が挙げた曲はほとんど却下され、顧問がおおかたの演目プログラムを組んでしまいました。

 その時の自分の細かな心理はもうハッキリと思い出すことはできませんが、中学三年生のわたしは、“やりたいことをできるようになるまでやる”ことが叶わなかった虚しさや悔しさやよく分からない感情を抱いたことと思います。

 いつか、当時の顧問の気持ちが分かる日がくるのでしょうか。わたしは今でも、“やりたいこと” と “できること” が別物であることは理解できても、やりたいと思わないとできるようにはならないのではないかと考えています。大人になってから、昔は腑に落ちなかったことが納得できる瞬間が何度もありました。中学三年生のこの、理不尽選曲問題も、いつか納得できる日がくるかもしれません。それとも、やっぱりただの理不尽だったわ、と終着するかもしれません。どちらにせよ、これがわたしの答え、と言うにはまだ早いですね。

 それでは、今夜はおやすみなさい。麦 チヨ子でした。